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interview
隣の言葉と、昔の言葉と。
言葉をつなぎ、人と、未来とつながっていく
須永 哲矢
日本語日本文学科
教授

掲載日:2025.4.1
2026年度大学案内より
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【ことばとことばをつなぐ研究】
言葉に関わる研究で大切にしているのは「つながり」。…と言ってもわかりにくいので、いくつか例を。「言葉」を、「口」で、「語る」。コト、クチ、カタ。すべて「k - t - 」と子音の枠が共通しています。今では別の3つの言葉、かつてはつながっていたことが感じられます。そんな言葉同士につながりを見つけていく、それは古代生物を発掘するようなロマンがあります。語りすぎると止まらなくなるんですが…、この「語りすぎ」、「語る」に「過ぎる」がつながっています。一昔前は、「過ぎる」がつながるのは動詞や形容詞が中心だったはずですが、近年「天使過ぎる」のように名詞にもつながるようになってきています。こんなつながりを考えるのが「文法」。文法は決して、覚えなければいけない、カタいものではないんです。今の姿を見つめて、自分で考えていく楽しさがあります。そうやってつないだ言葉はその先、人と人をつないでいく。そしたら今度は、どう言葉をつないだら、人に伝わりやすくなるか。つながりのなかで、考えることは尽きません。
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